VRMとは、VRoid StudioやVRoid Hubにおいてサポートされているデータ形式です。
アバターの「人格」の扱いに関するライセンス情報をファイルに埋め込めることが特徴です。
VRMファイルに設定できるライセンスデータについて、VRoid Hubでは「利用条件」として、より多くの方が利用しやすい表記を採用しています。
▼VRoid Hubのキャラクターページ
VRMライセンス内容の引き継ぎと変更について
VRoid HubにアップロードしたVRMファイルは、元のライセンスデータをそのまま保持していますが、「他の人の利用」をOKにすると、VRoid Hubの利用条件に基づく内容に変更・上書きされます(※1)。その際に「その他のライセンス条件(Other License Url)」もVRoid HubのライセンスURLに変更・上書きされます(※2)。
なお、「タイトル」や「作者」「連絡先」「参照」「バージョン」については元のデータが引き継がれるので、変更されません。
VRMのライセンスデータとVRoid Hubの利用条件の各項目の対応については「ライセンス対応表」をご覧ください。
▼ライセンス対応表
キャラクターの編集画面で「利用条件を変更」すると、その利用条件の内容に応じてVRMファイル内のライセンスデータが更新されます。こちらは、VRoid Hubの利用規約、およびガイドラインに明記されていますので、内容に同意した上でVRoid Hubをご利用ください。
VRoid Hubで利用条件を設定したモデルデータを他のサービスで読み込んだ場合も、VRoid Hubの利用条件が反映されたライセンスが表示されます。
(※1)VRoid Studioから直接VRoid Hubにアップロードした場合は、VRoid Hub上で利用条件を設定してください。
(※2)「その他のライセンス条件(Other License Url)」については、後述する「『その他のライセンス条件(Other License Url)』について」をご覧ください。
より詳細な利用ケースに対応
サービスの運用と利用者の方への分かりやすさを考え、VRoid Hubでは以下のように、より詳細なケースに対応できるようにしています。
個人・法人の商用利用
「商用利用の許可(For commercial use)」の項目をそのまま使用した場合、キャラクターの利用範囲を大きく狭めてしまうケースが生じます。
例えば、VRMのライセンスにある「商用利用の許可(For commercial use)」を「不許可」に設定します。その場合、法人・個人にかかわらず、すべての商用利用が不可になるため、個人的な商用利用を許可したいケースには対応できません。ギフティング等で活動している個人のVTuberや、同人活動で利用したい同人作家の方も「商用利用不可」のキャラクターは使うことができなくなります。
キャラクターの使いやすさを追求するには「商用利用の可否」のみでは情報として表現しきれず、作者が本来使ってもらいたいユーザーに届けられないケースが出てきます。そのため、「商用利用」については、より多くの利用ケースに対応できるよう、法人・個人で分けて設定できるようにしました。
▼VRoid Hubの利用条件設定画面
さらに個人の商用利用については、同人活動のような「非営利目的の商用利用(※3)」であれば許可できる設定も可能です。
ただし、統一規格として成立させるため、VRoid Hubで「法人・個人(営利目的)ともに商用利用OK」の場合のみVRMファイルに「商用利用の許可:許可(Allow)」として保存しています。
▼商用利用の対応表(表A)
(※3)参考記事:VRoid Hubにおける商用利用について
クリエイティブ・コモンズを分かりやすい表記に変更
また、CCやBYなどで表記されるクリエイティブ・コモンズについては、「改変」「再配布」「クレジット表記」というように、一目見て理解しやすい日本語の表記に変更しました。
▼VRoid Hubの利用条件設定画面
「著作権放棄(CC0)」について
「著作権放棄(CC0)」は「いかなる権利も保有しない」「作品の著作権を含むすべての権利を放棄する」という意思を表明するものですが、現在、VRoid HubではCC0を設定できません。VRMファイルのライセンスと矛盾してしまう場合や、誤って設定してしまったままダウンロードされ、作者が意図しない使われ方がされてしまう場合などを避けるためです。今後の利用状況等に応じて、将来的にはCC0も設定できるようにする予定です。
「その他のライセンス条件(Other License Url)」について
商用利用についての詳細や、クリエイティブ・コモンズから変更した部分を補うために、「その他のライセンス条件(Other License Url)」については、利用条件を記載したVRoid HubのURLが設定されます。