VRoid Studio 旧ベータ版をお使いになったことのあるみなさま、VRoid Studio正式版をご利用いただきありがとうございます。
このページでは、旧ベータ版との違いを中心に、正式版の使い方ガイドをまとめています。
VRoid Studioで出来ることは基本的に変わっていませんが、機能の場所や操作の手順が変わっている場合があります。
モデルのカスタマイズの幅が拡がりました
素体をアップデートし、顔・体型の変形パラメータを追加
正式版では、VRoidモデル作りの基礎になる「素体」の3Dモデルデータの改良を行いました。
新しい素体は、顔や身体の変形パラメータを増やすことが可能になるよう再モデリングを行い、かつ、大幅に変形を行ってもモデルが破綻しにくいように調整を行いました。
今後も顔や体型の様々な部位を変形できるパラメータを追加してまいりますので、楽しみにお待ちください。
なお、旧ベータ版で作成したモデルデータ(.vroidファイル)は、改良前の素体を利用して作られているため、正式版でそのまま開くことができません。
旧ベータ版で制作したモデルデータを正式版でも活用いただけるよう、旧ベータ版モデルデータ内のパラメータの値やテクスチャを読み込んで、近い見た目を正式版上で再現する「コンバート」機能を用意しています。
詳しくはこのページ内の「旧ベータ版モデルデータの活用方法」をご覧ください。
アクセサリー機能
正式版では、モデルに「メガネ」「ケモミミ」「ウサミミ」など、キャラクターを特徴づける「アクセサリー」を付けることが出来るようになりました。
各アクセサリーは、パラメータを変えるだけで形を変えることができ、色の変更やテクスチャ編集が可能です。アクセサリーは複数つけることも出来ます。
アクセサリーの使い方について詳しくは以下ヘルプ記事をご覧ください。
重ね着機能
正式版の衣装編集機能では、複数の衣装テンプレートを組み合わせた衣装を作れるようになりました。
旧ベータ版では、衣装カテゴリーの「トップス」に対して、衣装テンプレート「パーカー」と「ロングコート」を同時に選択することは出来ませんでしたが、正式版では1つの衣装カテゴリーに複数の衣装テンプレートを選択出来ます。
衣装テンプレートはそれぞれパラメータ変更やテクスチャ編集が可能です。
重ね着機能の使い方について詳しくは以下ヘルプ記事をご覧ください。
プリセットアイテムの提供
顔、髪型、体型、アクセサリーには、VRoidモデルの制作の素材として使える豊富なプリセットアイテムが登録されています。
そのままモデルに着せてもOKですし、シルエットを自分好みに変えて着せること、プリセットアイテムのテクスチャをカスタマイズしてオリジナル衣装のベースとして使用することも可能です。
ぜひ、あなたのキャラクターならではのコーディネートを楽しんでみてください。
髪型編集機能の強化
正式版での髪型編集機能には、旧ベータ版になかった機能を多数追加しています。
・前髪、後ろ髪、つけ髪、横髪、はね毛、ベースヘアを個別に作成し組み合わせられる
・ヘアグループの移動・回転・縮小
・マテリアルテクスチャを、メイン用・ハイライト用それぞれ編集可能に
・ベースヘアのON/OFF
・ベースヘアのマテリアルテクスチャ編集
・マテリアルの削除
・マテリアルに髪の凹凸の設定ができるように
旧ベータ版のヘアプリセット機能は、作成した髪型全体を保存・読み込みするものでしたが、正式版の新機能「カスタムアイテム」で髪の部位ごとに保存・利用ができるようになりました。
旧ベータ版と同様に、髪を部位別に分けず「一体髪」としてカスタムアイテム化することもできるので、目的に応じて使い分けてみてください。
髪アイテムの使い方について詳しくは以下ヘルプ記事をご覧ください。
VRoid Studioをより便利に使えるようになりました
旧ベータ版を利用してくださったみなさまのご意見・ご要望をもとに、各機能の改善や追加を行いました。
制作した顔パーツや衣装を他のモデルにも利用できる「カスタムアイテム」機能
旧ベータ版で作成したモデルの顔や衣装を他のモデルでも使うためには、.vroidファイルをコピーして使いまわしたり、テクスチャをエクスポート・インポートしたりと、多くの手間がかかっていました。
正式版では、編集を行った顔パーツや衣装、髪型、アクセサリーを「カスタムアイテム」としてVRoid Studio上に保存しておき、作成するモデル全てに対して利用できます。
カスタムアイテムの使い方について詳しくは以下ヘルプ記事をご覧ください。
衣装と干渉しないように身体の一部を消す「肌マスク」機能
正式版の衣装編集では、衣装ごとに「肌マスク」が設定できます。
肌マスクは、モデルの身体のメッシュ(肌)が衣装を突き抜けてしまうことを防ぐ機能で、肌マスクのレイヤー上で「身体のメッシュを透明化したい部分」を黒く塗りつぶしておくことで、衣装を着た際の肌の突き抜けを防ぐことができます。
旧ベータ版では、身体の肌テクスチャを消しゴムで消して素体を透明化する必要があるだけでなく、衣装テンプレートごとに専用の肌テクスチャを用意する必要があり、手間が多く管理もしづらい状態でした。
衣装ごとに肌マスクを設定しておけば、身体の肌のテクスチャを毎回変更する必要がなく、衣装の着回しが楽になります。ぜひ使ってみてください。
肌マスクの使い方について詳しくは以下ヘルプ記事をご覧ください。
VRoid Studioを終了せずに他のモデルを編集できるように
旧ベータ版では、あるモデルを編集中に他のモデルを編集したくなった場合、.vroidファイルを保存し、VRoid Studioを終了して再度起動する必要がありました。
正式版では、VRoid Studioを毎回終了することなく、画面の左上にある「三本線のマーク」からモデル選択画面に戻れるようになりました。
ただし、一度に編集できるモデルは一体のみです。
複数のモデルを同時に開くことはできないため、編集するモデルを変えるときは、モデルデータの保存を忘れないようお気をつけください。
その他の変更
指定した色味をテクスチャに反映できる「カラー調整機能」を新設
旧ベータ版で顔や衣装のテクスチャ編集時に指定することができた「基本色」は、対象のテクスチャに対し、指定した色を反映する機能でした。
しかし、重ねる色が暗くくすんでしまうために、きれいに色味を反映できない問題がありました。
この問題に対応するため、正式版には新しい色調整システム「カラー調整機能」を用意しました。
カラー調整機能は、テクスチャに対して「カラー」で指定した色味を反映する機能で、旧ベータ版よりも鮮やかに色が重ねられるようになっています。
肌に関係するパーツでは、「カラー」に加えて「ダークカラー」「ライトカラー」を指定することができ、全体の色味をバランスよく整えることができます。
カラー調整機能で指定した色は、VRMエクスポート時にテクスチャに上書きされます。
また、旧ベータ版の基本色・かげ色は「シェーダーカラー」という機能に変わり、各アイテムのテクスチャ編集機能で適用することができます。
シェーダーカラーで指定した色は、VRMエクスポート後に各種アプリケーションでモデルが描画される際に、シェーダーによって再現されます。カラー調整機能とは違い、テクスチャへの上書きは行われません。
カラー調整機能についてより詳しく知りたい方は以下ヘルプ記事をご覧ください。
MToon(※)をバージョンアップし、カラースペースを「ガンマ」から「リニア」に変更
正式版では、よりアニメキャラクターらしい見た目のモデルを作りやすく、またVRMに対応した各種サービス等でのキャラクターの再現性を向上するため、モデルの描画に利用しているシェーダー「MToon」を最新版に更新しました。また、これに伴い、カラースペースを従来の「ガンマ」から「リニア」に変更しています。
このため、旧ベータ版と正式版では「かげ色」の出方や「リムライト」の表現に違いが生じます。
※VRMやVRoid Studioで利用している、3Dモデルをアニメキャラクター風に描画するためのシェーダー(トゥーンシェーダー)
顔につく影をアニメキャラ風に
旧ベータ版ではモデルデータの顔の凹凸通りに影が落ちるようになっていました。正式版では、顔の正面の影を弱め、フェイスライン付近に影が落ちるように調整し、モデルをよりアニメキャラクターらしい見た目に近づけました。
旧ベータ版で制作したデータの活用方法
モデルデータ(.vroidファイル)
旧ベータ版で制作したモデルデータを正式版でも活用いただけるよう、旧ベータ版モデルデータ内のパラメータの値やテクスチャを読み込み、近い見た目を正式版上で再現する「コンバート」機能を用意しています。
コンバートは、正式版のモデル選択画面で「ベータ版で保存されたモデル」を選択し、コンバート後のモデルデータの保存先を選ぶだけで、自動で実行されます。
コンバート機能によって調整される部分は以下の通りです。
・顔、髪、身体、衣装のパラメータの再現
・髪型・髪のマテリアルの引き継ぎ
※「一体型」の髪型として変換されます
・顔・身体の肌、衣装のテクスチャを新素体モデルにフィットさせる処理
※レイヤー構造が維持された状態で変換されます
・顔、髪、身体、衣装に指定されている基本色・かげ色を、カラー調整機能内「シェーダーカラー」に引き継ぎ
コンバートしたモデルデータは正式版の「最近使用したモデル」一覧に表示され、正式版で作成したモデルとして利用できるようになります。
なるべく元のモデルに近い状態を再現するようにコンバート処理を行っていますが、素体データが変わっているため、完璧に同じ状態を表現することができません。
コンバートしたモデルデータが期待通りの結果にならない場合は、お手数ですがパラメータやテクスチャの調整をお願いします。
時間をかけて制作いただいたモデルに対して、再度ご調整いただくお手間をおかけしてしまいますことを深くお詫び申し上げます。
素体データの改良により表現の幅が広がり、新たな楽しみ方も増えますので、ご理解いただけましたら幸いです。
ヘアプリセット
旧ベータ版で作成したヘアプリセットは、正式版には直接インポートできません。
お手数ですが、旧ベータ版でヘアプリセットをかぶせたモデルを.vroidファイルとして保存し、旧ベータ版モデルデータのコンバート機能を利用して正式版で開いた後、髪型をカスタムアイテムとして保存してください。
旧ベータ版のモデルデータを正式版で利用する方法は以下ヘルプ記事をご覧ください。
▼旧ベータ版で作成したモデルデータを使いたい
https://vroid.pixiv.help/hc/ja/articles/4405853251481